”怪物”と言われる男が予定通りの第一歩を踏み出しました。
彼の狙いは”最強”への挑戦であって、ベルト自体がゴールではありません。
具志堅用高の連続防衛記録と3階級制覇が獲物です。
6回TKOでWBC世界ライトフライ級タイトル奪取
4月6日、東京・大田区総合体育館で行われたプロボクシングのWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ。
”怪物”井上尚弥が当然のタイトル奪取。
試合は6回に右フックでTKO勝利。
井岡一翔の持つ国内記録(7戦目)を更新し、日本選手最速となるプロ6戦目での世界王座獲得となりました。
王者アドリアン・エルナンデス(28=メキシコ)は4度の防衛を果たしている打撃が武器で打ち合いを好むボクサー。
32戦29勝2敗1分けの通称”Big Bang(ビッグバン)”相手に6回TKO。
”怪物”その今後に期待できる勝利でした。
狙いはあくまで3階級制覇と連続防衛記録を塗り替える事。
WBC世界フライ級王者・八重樫東の防衛戦がありながらメインでの世界戦。
こんな待遇普通では考えられません。
それほど日本のボクシング界の期待を背負っている人間です。
世界王座における複数階級制覇
2010年11月現在、オスカー・デ・ラ・ホーヤとマニー・パッキャオの6階級(マイナー団体のIBOやリングマガジン認定王座を含めて8階級)が世界王座における最多記録。
5階級を制覇したトーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード、フロイド・メイウェザー・ジュニア
4階級制覇のロベルト・デュラン、パーネル・ウィテカー、レオ・ガメス、ロイ・ジョーンズ・ジュニア
日本の世界王者複数階級制覇
亀田興毅の3階級制覇が最高
2階級制覇はファイティング原田、柴田国明、井岡弘樹、畑山隆則、ホルヘ・リナレス、粟生隆寛、長谷川穂積、井岡一翔、八重樫東、亀田大毅の11選手
世界王座連続防衛記録
世界記録は1937年から1948年の11年間、ジョー・ルイス(アメリカ)のヘビー級王座25連続防衛。
日本人連続防衛記録は
1位 具志堅用高 13度防衛
2位 長谷川穂純 10度防衛
3位 勇利アルバチャコフ 9度防衛
4位 内山高志 7度防衛
この記録の内、日本記録である世界王座複数階級制覇、世界王座連続防衛記録を井上尚弥は塗り替えられる存在。
しかし番外ですが、女子ボクシングではWBC世界女子アトム級王者の小関桃(31)が12度目の防衛に成功し、具志堅用高の13連続防衛の日本記録に王手をかけたとか。
これはこれで記録更新して欲しいものですね。
すでに国内最速世界王者の記録は塗り替えられました。
これに関してはほぼ1回しかないチャンス。
前・国内記録保持者、井岡一翔(7戦目)は皆さんもご存じのとおり、素晴らしいチャンピオンです。
その”天才”井岡の記録を塗り替え、これから”世界のカンムリ鷲”具志堅、3階級制覇の亀田興毅の記録に挑んでいきます。
このレベルになると、実力だけではなく”運”も必要となりそうです。
井上尚弥が”運”も味方にした”選ばれしもの”となることを、今後皆さんも見守りましょう!!
井上尚也(いのうえ・なおや)
1993年4月10日生まれ
神奈川県座間市出身
身長162センチの右ボクサーファイター
元アマ選手の父・真吾さんに6歳からボクシングの指導を受ける
相模原青陵高校では1年時に総体、国体、選抜で優勝するなど高校生史上初のアマ7冠
12年7月、大橋ジムと契約し現在に至る
家族は両親、姉、弟(弟もプロボクサー・井上拓真)
入場曲は家族でのドライブ時によく聞いていたワム!の「フリーダム」
<弟・井上拓真選手と>
<父でありトレーナーの真吾さんと>